地域振興のためにはいくつかポイントがあると思いますが、その一つは、国が相変わらずの均一なばらまき行政を止めることです。地域ごとにメリハリをつけた国土活用や人口集中のグランドデザインを作ることが大事でしょう。もう一つは、各地域も、国からの援助に頼ることなく、自立することです。自立のためには自分達の地域の位置付けを無理矢理こじつけることも効果があるように思います。たとえば、北海道なら、「日本のシリコンバレー」。明治以降、本土から開拓民が移り住んだ新天地としては共通点があり、テクノロジーの拠点ではなくても、高品質な農産品や畜産品、またはそれらを原材料とした独特のスイーツ等を商品化するエネルギーがあります。あるいは、沖縄県なら、南半球の時代を唱えるラム・チャラン曰くの「北緯31度よりも南に全域が位置する唯一の日本の自治体」。アジア・太平洋地域の拠点としての意味合いが将来的にはますます大きくなることでしょう。要は、ものは考えようなのです。
辻野晃一郎コラム
このエントリーは2016年6月23日配信のALEXコーポレートメールマガジンのバックナンバーになります。メールマガジンの購読を希望の方はこちらのフォームからお願いいたします。