10月22日に、代官山のヒルズテラスの一角で、そのお披露目パーティーがありました。復活させた究極の大麻布は「麻世妙(まよたえ)」と命名され、これから世界のスタンダードファブリックにすることを目指すそうです。山口源兵衛さんは本当に強烈な方で、何をやるにも一切の妥協を排して突き抜けるタイプですが、京都人として完全なよそ者であるにもかかわらず、大阪岸和田のだんじり祭りにも強引に参加して毎年全力で岸和田の街を走り回り、大麻布の生産で赴いた奄美大島では猛毒ハブの捕獲に熱中したりと、とにかくやることなすこと桁外れな人物です。そんな源兵衛さんのエネルギーと、自然布を知り尽くした吉田さんの組合せに、エイベックスというブランド力や資本力が加わって今回のデビューが現実のものになったわけですが、このような取り組みこそ、20世紀のメイド・イン・ジャパンの成功体験とはまた別のスタイルで世界に日本が貢献する一つの形になるのではないかと予感させてくれます。
流通はまずは三越伊勢丹さんからスタートされるそうですが、世界から注目される日本発の新たなファブリックブランドとして育って行くことを期待したいと思います。

辻野晃一郎コラム
このエントリーは 2014年10月24日 配信の ALEXコーポレートメールマガジンのバックナンバーになります。メールマガジンの購読を希望の方はこちらのフォームからお願いいたします。