2013年2月15日

歳を取るということはよりいい人間になるということだ:辻野晃一郎コラム [2012年07月05日配信バックナンバー]

人は皆平等に歳を取る。どんな高齢者にも若い時代はあり、どんな若者もいずれ歳を取っていく。ひとつひとつの年齢は一度しかないかけがいのない年齢なのだからその年齢を楽しんで精一杯生きることが大切だと思う。

よく「自分はまだ若く未熟者だから、、、」とか「いい歳をして、、、」「もう歳だから、、、」などと年齢を言い訳にする人がいるが、年齢を言い訳にしない生き方がいいと思う。 また、若い人は年配の人達から学べることがたくさんあるし、逆に年配者は若い人達から学べることがたくさんあるので、出来るだけ世代をまたがった交流を心掛けることも大切だと思う。

一般的に、歳を取っていくと肉体的にも精神的にも衰えて行くと言われているが(認めたくない?)、年齢に負けないようにチャレンジするのはとてもいいことだと思う。そういう意味でAnti Agingという言葉もとてもいい言葉だと思う。歳を取ることに対するネガティブな言葉やイメージをポジティブなものに変えるためには、言葉の言い換えをするといいと思う。たとえば、「老化」は「進化」や「成熟」でもある。

昔、クリント・イーストウッドがテレビのインタビュー番組で、「歳を取るということはよりいい人間になるということだ」とさらっと言うのを聞いてなんてかっこいいんだろう、と思った。 Gran Torinoは若者を更生させる老人の話だったが、いい映画だった。そう、歳とともに老化して衰えて行く人生ではなく、死ぬまで「よりいい人間」を目指して進化し続ける人生を送りたい。

そんなことを思っていたら今月は自分の誕生月であることに気付いた。「進化」を心掛けたいと思う。

辻野晃一郎コラム

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2013年2月12日

Think Simple:辻野晃一郎コラム [2012年06月25日配信バックナンバー]

弊社のオンラインコマースサイトALEXCIOUSは、 先週の6月21日で公開してから一周年を迎えました。この一年の間には非常に多くの新しい出会いがありました。大勢の皆様に支えていただいたお蔭で何とか無事一周年を迎えることができましたことを心から厚く御礼申し上げます。今後も社員一同、さらにスピーディにかつ力強く日本の価値を世界に発信し続けて参りますので引き続きよろしくお願い致します。

さて、最近出版されたKen Segall著「Think Simple」(NHK出版)を読みました。アップルやスティーブ・ジョブズと長年一緒に仕事をした外部のクリエイティブ・ディレクターがジョブズのスタイルの特徴を10のキーワードでまとめたものですが、これを読んでいると、あまたの日本の大企業が駄目になっていく理由がクリアに説明されているようで非常に面白かったです。日本の大企業だけでなく、マイクロソフト、インテル、デルなどが最近精彩を欠くようになってきている理由も同じです。

その理由を一言で言うと、我々は何事も、物事を複雑にしていく傾向があり、企業も大きくなるにしたがって、シンプルさをどんどん失っていってしまうということです。一方で、ジョブズのスタイルはあくまでもシンプルさを追求することに一切妥協しなかった、ということをさまざまな具体事例を盛り込んで余すことなく説明しています。私もソニー時代、グーグル時代の経験に照らし合わせてまさにその通りと感じました。たとえば、家電量販店に行って、PC売り場にでもTV売り場にでも行くと、各社のあまりにも多くのモデルが並んでいて一体どれを買っていいか迷った経験は誰にでもあるでしょう。オンラインショッピングの場合も同じです。それに対して、アップルのノートPCはMacBook ProとMacBook Airしかなく、それぞれに画面サイズ等のスペックの違うモデルが2モデルずつあるだけという実にシンプルなラインナップを堅持しています。誰もがアップルの成功をうらやみ、このようなモデル数の絞り込みを正しいラインナップ戦略と理解しながらも、どこも決して同じようには出来ないのです。あるいは、大企業の戦略会議などでは、各部署から代表者を出したり、さまざまな人達への配慮から、あっという間に大人数の大会議になってしまいますが、そうなると議論に時間ばかりかかって一向にデシジョンやアクションに繋がらない、といった経験も誰にもあるでしょう。まるで今の民主党のようですが(笑)。。。ジョブズのスタイルは、会議のメンバーはその会議にとって決定的に重要な少人数しか招かない、観客のような人が混ざっていたら退席させる、という点でも徹底していたようですが、これもわかっていても普通の組織ではなかなかできないことだと思います。

勝つためのセオリーなど、本来は実にシンプルなものだと思います。そのシンプルなセオリーを厳格に徹底して実行できるかどうか、ということにすべてがかかっているのだと思います。今決めねばならないことを明日に伸ばす、すぐに返事をしなければならない案件を放置する、会議に余計な人を混ぜる、はっきり言えばいいことを婉曲的に言う、最初から一つだけ作ればいいものをバックアップも含めて複数作る、などなど、こういう行為が物事をどんどん複雑にしていってしまって、気が付いたら時間やお金や大事な経営資源をどんどん無駄にしていってしまうのです。シンプルさの追求とは当たり前のセオリーでありながら決して皆が出来ることではないのです。

辻野晃一郎コラム

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2013年2月6日

音禅法要:辻野晃一郎コラム [2012年06月05日配信バックナンバー]

昨年、同志社大学経済学部の八木匡教授のご紹介でお目に掛かって以来、 懇意にさせていただいている世界的音楽家のツトム・ヤマシタ氏。クラッシック、 ジャズ、ロック、フュージョンのそれぞれの世界で頂点を極め、究極の音を 求めてたどりついた石の音色で「音禅法要」を生み出されました。 ローリング・ ストーンズに誘われた日本人という逸話の持ち主でもあります。京都ご出身の ヤマシタ氏が、禅寺の名刹「大徳寺」で毎年開催されているこの「音禅法要」の イベントが、今年は6月2日(土)に執り行われました。私は初めて伺いましたが、 コンセプト的には弊社サイトALEXCIOUSでもご紹介している「Walking on Sound」に近いものでした。

今年のテーマは「東日本大震災の復興への祈り」。イタリアとスイスからグレ ゴリオ聖歌隊の男性歌手二名を招聘し、グレゴリオ聖歌、般若心経をはじめと したお経の読経、和笛と和太鼓、ヤマシタさんのオリジナル打楽器であるサヌ カイトの演奏などが見事に融合した、非常に幻想的かつ感動的なイベントでした。 キリスト教と仏教のコラボに少しも違和感を感じることなく、むしろ、共通す るものを多く感じました。おそらく、世界的に見ても、このような異教間のコ ラボや、宗教と芸術と音楽を組み合わせたイベントは稀有だと思います。
この見事で類まれなパフォーマンスを構想し具現化されたヤマシタ氏の天才的 な才能にあらためて畏敬の念を覚えずにはおれませんでした。

招待制のイベントでしたが、集まった聴衆は300名ほどということで、京都 市長の門川大作氏もいらしていました。門川氏とは、グーグル時代にストリー トビュー・スペシャルコレクションのイベントを二条城で開催した時にもお目 に掛かったのですが、その時のご挨拶のスピーチで、「Google meets Kyoto」 というテーマで、「一見ミスマッチに見えるものが実は最適な組み合わせであ る」、という話をしたことを思い出しました。「人類の知の保全と共有」とい う観点からは京都の国宝級の神社仏閣をクラウド上に永久保全するというのは 極めてGoogleの本質に沿った社会的意義の深い活動だと感じたものです。

今回は「Christianity meets Buddhism」とも「Integration of the life and eternity」とも言える不思議な感覚を味わいながら、東北の大震災で犠牲に なられた方々へ思いを巡らせ、復興への祈りを捧げる敬虔なひと時となりました。

辻野晃一郎コラム

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2013年2月5日

辻野晃一郎コラム [2012年05月25日配信バックナンバー]

日頃大変にお世話になっており、まことにありがとうございます。このたび、弊社ALEX社の進捗のご報告も兼ねて、メルマガを配信させていただくことと致しましたので、ご迷惑でなければ是非ともご覧下さい。今後、月に一度か二度のペースで配信させていただく予定です。

弊社は、日本から世界へ新しい価値提供を行うことを目的として2010年10月に創業致しました。日本には、優れた人材、アイデア、コンセプト、デザイン、技術、製品、文化、生活習慣などがたくさんありますが、これらが日本国内のみに留まっているのは人類全体に取っての大きな損失でもあると感じております。ネット時代の恩恵をフル活用して、これら日本の優れた資産をグローバルビジネスとしてプロデュースしていくことをこの会社の使命としております。

現在展開しておりますコマースサイトであるALEXCIOUS.comは、日本のサイトでありながら英語をはじめとした多言語サイトになっていることに違和感をお感じの方もいらっしゃるかもしれませんし日本の皆様には不親切なサイトだという印象をお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、グローバルステージで日本を発信していくためにまずはこのようなスタイルで始めております。その結果、現在までに世界の200を超える国と地域からの閲覧者と30を超える国々からのお客様とお付き合いさせていただいております。遠からず日本語も含めた本格的な多言語展開も予定しておりますので日本の皆様にとってもご利用しやすい環境を整えて参ります。

起業には多くの動機や想いがありますが、今後とも何よりも大切にしていきたいのは「起業の志」と「創業の仲間」と「起業を支援していただいた皆様」、そして日々、我々の事業を通じて巡り合う「パートナーの方々」や「御客様」です。今後とも弊社を支援していただいている大勢の皆様とのお付き合いを深めていきたいと切望しておりますので、何卒よろしくお願い致します。お読みいただきましてありがとうございました。

辻野晃一郎コラム

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