2012年4月20日

トイカメラ×Kawaii好き女子

最近、町のオシャレなセレクトショップや、雑貨屋さんでよく見かけるのがトイカメラだ。
名前の通り、おもちゃのように小さくて、可愛い形状のものが、特に若い女性の注目を集めている。
日本が世界に誇るデジタルカメラは、画素数を飛躍的に高め、どこまでいくのかと思うほどの進化を競っているが、その一方で、画素数も低く、レンズにいたってはプラスチックというトイカメラが、なんで人気なのだろう?
まず第一に、操作が単純で、小さく軽く、持ち運びに便利なことが上げられるだろう。
女子が日夜持ち歩くバッグの中身は、男性の想像を絶するほど、たくさんある。
常に持って歩きたい必需品は、軽くてかさばらないに越したことはないのだ。
そして、
・ピントが甘い
・色のコントラストが強く出る
という、ともすればマイナスに見えるトイカメラならではの特徴が、写真にレトロな趣を加える。

 目の前に広がる風景や物をいかに細部まで、きちんとリアルに写し出せるのかを競い合ってきた通常のカメラとは、真逆の方向にいったことが、功を奏したのだ。
「ファインダーを通して覗いたのとは違う、思いがけない風景になるのが、楽しい」と夢中になる女性が増えているらしい。
そうした様子が、先日、NHK Eテレの『Rの法則』という番組で紹介されていた。
トイカメラの達人女子校生が、番組の出演者と一緒に鎌倉を回り、トイカメラで「観光ガイドには載っていない風景」を撮るという趣向だ。
トイカメラらしさを駆使した、ねじ曲がったり、ボケたりすることで味わいを増した風景写真が公開されると、スタジオに集まっている女子がいっせいにざわめき、称賛する。
目の前の風景とはひと味違った、レトロな風景写真を撮ることに、“アートな”クリエイティビティを感じるようだ。
ALEXCIOUSでも、ビデオ機能付きのデジタルトイカメラを扱い始めた。
Tiny Digital Camcorderは、シンプルを極めた形とカラフルな色バリが大人キュート!

また北欧の人気陶芸家、リサ・ラーソンのデザインを基にした、KittyCamera(digital)は、猫好きならずとも、しびれる可愛さだ。

まだこれほどリサ・ラーソンが有名ではなかった数年前、彼女のコケティッシュな動物のオブジェを、私が担当していた雑誌のページで紹介したところ、すぐに売り切れたというエピソードを思い出した。
ニッポン女子が「Kawaii!」と太鼓判を押したものは、アジア女子をはじめ世界中のKawaii好き女子に伝播する傾向が認められる昨今、Kawaiiトイカメラが世界の果てまで届きますように!

越山