暑い夏が戻ってきました。住宅街を歩いていると、ふと漂う蚊取り線香の香りに、懐かしいような切ないような何とも言えない気分になるのは私だけでしょうか。
暑い夏を涼しく楽しく過ごすため、古来色々と工夫がなされてきました。「風鈴」の涼やかな音色、光を遮り風を通す「すだれ」、目にも嬉しい「打ち水」等々。冷房と比べてしまうと小さな小さな環境の変化ですが、現代の、しかも都会に住んでいると、そうした小さな変化に鈍感になってしまっていることに気が付きます。
節電の影響もありますが、今年の夏はそうした小さな変化をしっかりと感じられる場面を作ろうと思い立ち、窓にすだれをつけてみたり、冷房を消して夜風にあたりながら本を読んだりしています。
そんな中、先日とあるお誘いを頂き、日本酒カクテルを楽しむ機会を得ました。日本酒のカクテルを飲むのは初めてだったのですが、これが何とも爽やかで美味しい。お酒の弱い私でも十分に楽しめるカクテルだったので、バーテンダーの方に作り方を教わったのですが、これがまた簡単なのです。
日本酒2にソーダ1とトニックウォーター1の割合で混ぜ、最後に柑橘系果物の皮をポンと放り込めば、とても爽やかな日本酒カクテルの出来上がりです。
こんなカクテルを目にも涼やかな江戸切子のグラスで飲む。ちょっとした工夫で気分は最高。
日本の夏っていいものです。
北川