ちょうど5年前の夏の今頃に、ダンサー安藤洋子さん主催による、武道家日野晃さんによるワークショップを受けたことがあります。
当時は、仕事をしながら、ダンスをひたすら頑張っていた時期で、夏季休暇をとり挑戦しました。
一緒に踊る相手を感じて相手に合わせて動くこと、広くは、お客さんを感じつながり何かを伝えることがダンスであり、相手を感じ、つながり動くという点は究極のところで武道にも共通するものがあるということになります。
ワークショップは、人に意思を伝える, 人の意思を受け取るということの訓練をメインとしていて、いろいろ面喰いながらも非常に充実して楽しい一週間を過ごしたのを覚えています。
何より、日野先生が、離れていても、人がたくさんいても、あいさつをしようとしたまさにその瞬間に振り向かれるのには驚きました。武道的には「先を取られた」ということになるのかもしれません。
その時に学んだことが2点あります。
一つは人に何かを伝えるということは非常にエネルギーを使う行為だということです。疲れていないで伝わらないというのは楽をしているということになります。
もう一つは、コミュニケーションは 50:50 で受け取る側が半分の責任を持つことです。どんな芸術であっても受け手が理解を示さなければ 50% しか力を発揮できない。それからはどんな芸術をみるときでも、まずは自分から理解をしようとすることを大切にするようにしています。
思い返してみると懐かしく、また機会があれば、学んでみたいと思っています。
長野