2018年9月12日

沖縄県知事選挙 [2018年9月12日配信バックナンバー]

沖縄県知事選挙

米軍基地問題で国と対立し8月に亡くなった沖縄の翁長雄志前知事は、その著書『戦う民意』(角川書店)の中で、「基地問題を解決しなければ、日本が世界に飛躍できない。沖縄の民意を尊重せずして日本の自立はない。沖縄のためになることは日本のためになり、さらには世界のためになる」と述べています。

さらに、「離島である沖縄は、海で四方が閉ざされているのではなく、海で諸国とつながっているという世界観を持っています。そして、沖縄戦という未曽有の体験を経て、平和に対する絶対的な願いを持ち続けています」とも述べています。

これらはまさに沖縄のアイデンティティを代弁したようなメッセージですが、今月30日の沖縄県知事選挙に注目したいと思います。

辻野晃一郎コラム
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2018年8月8日

酷暑の夏 [2018年8月8日配信バックナンバー]

酷暑の夏

今夏の記録的な猛暑は、連日のようにニュースや天気予報で取り上げられていますが、これは日本に限ったことではなく、ヨーロッパやアメリカなどでも大変な暑さになっているようです。

気候変動にはさまざまな要因があるのでしょうが、人口爆発や急激な経済成長に伴う環境汚染、廃熱なども温暖化の一因になっているのは間違いのないところでしょう。この状態が続くとすれば、巷で騒がれているように2020年の東京オリンピックも大変に過酷なものとなるのは間違いありません。それとも、不安定な気候変動が2020年には突然冷夏をもたらすような幸運もあり得るのでしょうか。

地球環境の変動は、猛暑だけでなく、地震や集中豪雨などの自然災害を大規模化する傾向をもたらしてもいます。先日、西日本一帯を襲った大雨は、短時間のうちに広域にわたって大勢の人々の命を奪ったり生活を破壊しました。あらゆる意味において、これからは「想定外はない」「他人事はない」という認識が必要なのだと痛感します。被災するかしないかは、まさに「たまたま」「紙一重」といった違いにすぎないのです。

今日平穏な一日を過ごせたなら、そのことへの深い感謝を忘れないようにしたいものです。


辻野晃一郎コラム
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2018年7月10日

サッカー夢のあと [2018年7月10日配信バックナンバー]


サッカー夢のあと

サッカーのワールドカップで、日本チームが予選リーグを突破して決勝トーナメントには進んだものの、初戦でベルギーに逆転負けで敗れ、今回もベスト8進出への夢は叶いませんでした。 もちろん、西野監督も選手達も持てる力のすべてを出し切って戦った姿は感動的で我々を大いに楽しませてくれたと共に勇気づけてもくれました。西野監督と選手の皆さんには心からお疲れ様でしたと申し上げたいと思います。

一方で、今回の軌跡を振り返って、次回以降のベスト8以上進出を目指すことを考えた時に、日本チームに何が足りなかったのか、ということを冷静に分析してみたいと思います。もちろん、すでに多くの専門家がさまざまな分析をしていますので、体力面や戦術面での分析はそれらにお任せして、ここでは「目標設定」という切り口から考えてみます。

予選リーグでのセネガル戦も、決勝トーナメントでのベルギー戦も、十分に勝てた試合だっただけに、本当に残念で悔しい結果でした。特にベルギー戦では、後半開始早々に原口選手と乾選手の鮮やかなゴールで2対0と2点を先制する願ってもない状況を作り出しました。にもかかわらず、その2点を守り切れなかったのはどうしてでしょうか?

西野監督は試合直後のインタビューで「何が足りないんでしょう?」と述べていましたが、私は「目標設定」の問題なのではないかと思います。直前に監督が急遽交代するなどのドタバタの中でベスト16に入ったのはまさに快挙ですが、日本チームのもともとの目標設定は、「予選リーグを突破してベスト16に入ること」だったと思います。その上で、「あわよくばベスト8へ」というのが日本チームの「悲願」だったということです。それに対して、FIFAランキング3位のベルギーチームの目標設定はあたりまえのように「優勝」でしょう。

ですから、日本チームはベルギー戦で自分たちが2点を先行することはまったく想定していなかったと思います。想定していなかった状況を自ら作り出し、ベスト8が見えた瞬間に、自分たちのいわゆる「コンフォートゾーン」から外れてしまったのです。何故ならベスト16に残ることがもともとの目標だったからです。

一方、ベルギーにとっても、日本に2点も先行されることは想定外だったでしょう。この瞬間にベルギーも自分たちのコンフォートゾーンを外れてしまいました。何故なら、決勝トーナメントを最後まで勝ち抜いて優勝することに目標設定しているからです。

心理学的に、人間はコンフォートゾーンを外れてしまうと、「こんなはずではない」とか「これはできすぎだ」となって不安定になり、無意識のうちに自分の設定したコンフォートゾーンに戻ろうとするエネルギーが働くそうです。それが、日本が2点を先行した直後から調子を崩してしまったのに対して、ベルギーが我に返ったかのごとく底力を発揮して立て続けに3点を奪った一番の理由だと思います。その後、ベルギーはブラジルも撃破してベスト4に進んでいます(7月7日現在)。

ちなみに、日本チームで「優勝」と言っていたのは本田選手だけです。皮肉にもその本田選手は、アディショナルタイム終了ぎりぎりの段階での不用意なコーナーキックによって、絵に描いたような瞬殺のカウンター攻撃のきっかけを相手に与えてしまいました。終了間際のわずか10秒弱のシーンは、両チームの差を示す象徴的なシーンでした。監督も選手もまた国民も、本気で「優勝」に目標設定をしているベルギーに対して、日本は、監督も選手もサッカー協会も国民も、本気で優勝を心から信じていた人など誰もいなかったと思います。夢が潰えた瞬間でした。

日本が次回以降でベスト8以上に進むためには、監督や選手は当然として、サポーター全員が本気で優勝を信じるレベルになることが第一歩だと思います。サッカーのように肉食的な闘争本能を剥き出しにして闘うスポーツに、「控え目」「遠慮」「謙虚」を美徳とする日本人は本来向いていないのかもしれませんが、Jリーグを創設するなどで30年近く掛けてよくここまで強くなったものです。

しかし、現在の壁を突破して本当のサッカー強豪国になるには、やはり「ワールドカップ優勝」に本気で目標を定めない限りは無理です。高いところに目標を設定し、そこに到達するまでは「負け」を許さず一切甘い顔はしない、というくらいにならないと、これ以上上位に進むことは厳しいのではないでしょうか。

辻野晃一郎コラム
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2018年4月18日

「100歳時代」を生き抜く“人生多毛作プラン” [2018年4月18日配信バックナンバー]

「100歳時代」を生き抜く“人生多毛作プラン”

今どきのシニアはとにかく元気です。平均寿命において男性80.98歳、女性87.14歳(2017年7月、厚生労働省発表)と、香港に次いで世界2位の長寿を誇る我が国では、昨年9月の時点で、100歳を超えるお年寄りの数が6万7000人を上回りました。また、米国南カリフォルニア大学のエリザベス・ゼリンスキー博士の研究では、現在の75歳と16年前の75歳を比べた結果、広範囲の知能テストで、現在の75歳のほうが昔の75歳よりはるかに成績がよいことがわかったそうです。

ここ数年、盛んに「人生100歳時代」といわれるようになりました。一説によると、先進国では平均寿命が毎日数時間ずつ延びているといいます。ロンドン・ビジネススクールの教授リンダ・グラットンとアンドリュー・スコットの共著「ライフシフト-100年時代の人生戦略-」が日本でも25万部を超えるベストセラーとなっていますが、神奈川県の黒岩祐治知事も「百歳時代-“未病”のすすめ-」という本を書いています。

長寿命化は喜ばしいことですが、一方で新たな社会問題も生み出しています。2016年の厚労省調査によると、日本では平均寿命と健康寿命の差が、男性で9年程度、女性で12年程度となっています。すなわち、男女ともに晩年の10年前後は認知症になったり寝たきりになったりする人が多く、この期間に発生する国民医療費や介護の負担が増大を続けています。我が国では、既に人口は減少に転じており、今後世代別人口構成は逆ピラミッド型になっていく流れになっています。すなわち、これまでの社会システムや人生設計が大きな転換点を迎えており、社会的にもまた個人的にも、長寿時代への備えが急務となっています。

年金の支給開始年齢も引き上げられていく中、60歳や70歳を超えても元気で働き続けないと、老後の生活が成り立たない時代が到来しつつあります。60歳前後で引退して退職金と年金で悠々自適の老後を過ごす、というような人生設計はもはや成り立ちません。これからは、人生二毛作、三毛作、多毛作といった就労プランを真剣に考えないと、生涯の収支バランスを取りにくい状況になっていきます。

しかし、これを悲観的に捉える必要はまったくないと思います。人間が長く元気でいるためには、食事、睡眠、運動に留意するだけでなく、働くことを通じて社会参加し続けることが重要な要素となります。まだまだ元気な60代で引退するのは、個人の健康や寿命の観点からも良くないですし、さまざまな知見や経験の豊富なシニア世代が引退せずに社会参加を継続することは、社会全体の生産性を向上し活力を高めるためにも重要なことです。

昨年、81歳でiPhone向けのゲームアプリを開発した若宮正子さんが、米アップル社の開発者向けのイベントWWDC2017に最高齢プログラマーとして招かれ、CEOのティム・クックから称賛されて話題になりました。若宮さんは、還暦を過ぎてからパソコンをはじめ、エクセルで作るグラフィック「エクセルアート」やアプリ開発を独学で学び、自宅でパソコン教室も開いているといいます。若宮さんのように、年齢を言い訳にすることなく、新しいことにチャレンジし、現役で活躍を続けるシニアの人たちの生き方は、まさにこれからの長寿時代を生きる上で社会を明るく照らす格好のロールモデルとなっています。

小泉純一郎元首相は、講演の最後でよく「議会政治の父」と呼ばれた政治家・尾崎行雄(1858~1954年)の話を引用します。尾崎は、亡くなる前年の94歳の時に「人生の本舞台は常に将来に在り」という言葉を残したそうです。年配者だけでなく、多くの人を奮い立たせる言葉ではないでしょうか。

辻野晃一郎コラム
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2018年2月7日

厳冬を乗り切る  [2018年2月7日配信バックナンバー]

厳冬を乗り切る

年が明けてから、北海道や山形などを訪問する機会がありました。今年の冬は寒さが厳しく、例年よりも気温が低かったり雪が多かったりで、新潟では雪で動かなくなった列車に大勢の乗客が長時間閉じ込められるという出来事もありました。当社のお取引先様の中にも雪で生産や出荷に影響が出ているところがございます。

私も幼少期に新潟の上越という豪雪地帯に住んでいたので、雪国の冬の苦労はよくわかります。厳しい自然環境は我々の生活にさまざまな影響を与えたり生命を脅かしたりする面もありますが、風雪に耐えることが創造力や忍耐力をはぐくむきっかけになることもあります。

厳しい冬が終われば待ち焦がれた春がやってきます。雪国の皆様がこの冬を無事に乗り切られることを切に願っております。

辻野晃一郎コラム
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2018年1月5日

新年のご挨拶  [2018年1月5日配信バックナンバー]

新年のご挨拶

2018年がスタートしました。当社は本日が仕事始めとなります。旧年中は格別のご高配を賜りまことにありがとうございました。ダイナミックな変化が加速する中、今年もさまざまな新しい動きがあることと思いますが、引き続きALEXCIOUSとCOUNTDOWNで日本の価値を世界に発信し続けて参りますので変わらぬご支援をよろしくお願いいたします。今年も皆様のもとにたくさんの幸せが訪れることを祈念しております。

辻野晃一郎コラム
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2017年12月27日

年末のご挨拶  [2017年12月27日配信バックナンバー]


年末のご挨拶

毎年この時期になると同じセリフを繰り返していますが、本当に一年が経つのが速く感じられます。今年は、政治面でも、経済面でも、国際面でも、実に盛り沢山の年でした。

全体的に感じていることは、世の中がなんだか急速におかしくなっていくような感覚です。政治の世界でも、経済の世界でも、何かとても大事な根幹のところがゆがんで来ているようで、これまで生きてきた中で味わったことのない異質で戸惑うような感覚があります。街を歩くと外国人が非常に増えていますが、不寛容な人たちが増えていることも確実に感じます。明らかに街の様相にも変化があります。来年は憲法改正が発議されるのでしょうか。。。

こういう時代だからこそ、歴史に学んだり、多様性に寛容であったり、変化を受け入れたり、新しいことにチャレンジしたりすること、そしてなにより、自分の社会的責務を誠実に履行していくことを大切にしたいとあらためて思います。今年も皆様には大変にお世話になりました。社員一同心から感謝申し上げます。どうか良い新年をお迎えください。

辻野晃一郎コラム
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